どうも。ZENと申します。
今日は唯一の心霊体験(?)のお話をします。
私が高校生の時に見た、黒い人の話です。
また、私の霊感はゼロだと信じています。
・高校の寮
・祠の噂と祠の近くに何かいる噂
・いわくつきの部屋での金縛り
・黒い人を確認。思考停止後逃げる
・祖父の死
・番外編 カーナビの異常
・まとめ
高校の寮
私の高校は遠方から通う人の為に寮があったんです。学校と寮が同じ敷地内にあり、田舎ということもあり、山の一部を贅沢に切り開いて作られたもので、山の麓に学校、山の中腹に寮が建っていました。
寮は、通っていた当時で、築50年ぐらいの鉄筋コンクリート造、5つの建物に分かれており、それぞれ3階建て約60部屋、下級生は、二人一組で狭い1部屋を使うものでした。
それだけ長い時間が経過していた建物なので、結構怖い話などの歴史があったんですが、
女子寮から首が追いかけてくるとか、食堂からすすり泣く声が聞こえるとかどちらかというと、信憑性に欠けるものだったんです。
ただの暇つぶしですよね。
でも、実際に一つだけ本当ではないかと言われているものがあったんです。
祠で亡くなった人の噂と、祠の近くに何かいる噂
寮の裏手には、山の頂上の方へ続く幅3mぐらいの未舗装の道があり、その先に祠があるんだが、そこには行ってはいけない。
あそこは何か変だ。
そこから一番近い部屋では変なことが起こる。
その部屋に当たった人は、色んな理由で、居なくなる。
そんなことを、夜に歓迎会を兼ねて集まった先輩から言われました。
他の噂は多分冗談だが、これはかなりの人が体験しているから、と。
噂は随分前に生徒が亡くなった頃から始まったらしい。
その生徒は勉強を苦にしており、追い詰められて、寮から抜け出し、夜な夜な山道を進み、懐中電灯をつけないと方向すら見失う暗闇の中、祠の木で亡くなった。
寮の点呼に姿を現さなかったその生徒は、後に私の担任になった教授によって変わり果てた姿で発見された。
亡くなったのは深夜らしい。
懐中電灯は見当たらなかった。
携帯は当時、普及してなかった。
祠は山道を15分ぐらい登ったところにある。
台が無い。
どうやって行ったの?
事件後に紐がまたかかっていた。
遺書らしきものは見当たらなかった。
霊感のある生徒が新入生で入ってきては騒ぐ。
祠の近くで写真を撮ると目玉が写る。
祠の近くで写真を撮ると足が写る。
その生徒は祠に一番近い部屋に住んでいた。
いわくつきの部屋での金縛り
そんな噂で盛り上がった日も、日々の生活で忘れかけていたんですが、寮で半年に1度ある、部屋替えの際、私がそのいわくつきの部屋を引いてしまいました。
といっても、実際にそんな事件が起こったのは随分と前の話で、今までも色んな人が住んでいるので、あまり気にしてはいなかったんです。入る前までは。
突然金縛りが起きるようになった
その部屋に入ったのは上級生の時でした。なので、一人です。
いわくつきの部屋なんてものも、少しステータスぐらいに考えていました。
実際、色んな人が住んでいて、学校を辞めたり、寮から出た人は多かったけれど、亡くなった人は自分が学校に来てからは聞いたことが無かった。
それが一番大きかったんだと思います。
引っ越しも終えてその部屋にも慣れたある日、深夜にふと目が覚めました。
あれ?
意識はあるのに動けない。
目だけは動く。
意味の分からない現象に、頭がついていきませんでした。
ただ、金縛りだと分かり、この後何か起こるんではないかと考え出した時
寝起きの頭に恐怖がよぎったのは、感覚まで今でも覚えています。
毎日起こるようになる
金縛りは科学で証明ができる。
そんな記事を読んだことと、金縛りが起きても何も起こらないことを知り、あまり恐怖はありませんでした。
しかし、金縛りの間隔はどんどん短くなっていきました。
毎日は当たり前で、同じ日に何度もかかる事もありました。解けたと思って手を少し動かして、その格好のまま動けなくなる時もありました。
今だからはっきり言えます。科学で証明されていることは分かってますが、金縛りが起きるときは絶対におかしい事が起こってます。(個人の見解です。)
金縛りの中、老婆が現れる
金縛りにも慣れ、いつものように体が動かないままでいると、
声が聞こえる…
「…ねぇ」
「…んねぇ」
「ごめんねぇ~」
その声がはっきり聞こえた後、お腹から首までを何かに撫でられる。
この時は焦りました。ついに来たと。
金縛りが解けるのは一瞬です。指が動くようになると、全身がすぐ動くようになります。
全身は汗がびっしょりで、消灯で電気もつかない部屋の中で、恐怖でいっぱいでした。
私は幸いにも一度だけでしたが、非常に怖い経験でした。
電球が突然切れる
そんな心霊体験に苦しんでいたある日、向かいの部屋に集まって、後輩と金縛りの話をしていました。
すると、後輩が
「この部屋もあるんですよ。前に動画を取ったら白い影が映って…」
何て言う話をしていると、突然電球が「ジジジジ…」という音とともに消え、一同沈黙
もうこの話は辞めようという話になり、別の話題で盛り上がりました。
今考えるとおかしい話ですが、心霊体験に慣れてしまっていたんです。部屋割りも決まって逃げられない状況だと意外と人間冷静になるもんです。
窓がノックされる
寮の点呼が過ぎ、夜の12時ぐらい
私はまだベットの上で携帯をいじっていました。
私の部屋は一階の角部屋。大きい窓が一つついており、そこにはカーテンがかかっています。
「コンコン」
誰かが窓をノックをしている。
友人が隠れて遊びに来たのかもしれない。
「コンコン」
カーテンに手をかけて止まる。
でも、友人なら携帯に連絡するよね。多分。
「コンコン」
…無視が良いか
「コンコン」
最後のノックが終わり、私は冷静に眠りにつきました。
多分思考を放棄していたんだと思います。
学校や寮で、この話は話題に出さなかったのですが、誰もその夜訪問したという話は出ませんでした。
そりゃそうですよね。その窓の外はむき出しの山の斜面ですから。わざわざ回ったりはしないはずです。
黒い人を確認。思考停止後逃げる
寮の屋上って凄く気持ちが良いんですよね。
晴れた日の夜だと、景色も良いし、誰も来ないし。
私のお気に入りの場所でもありました。
夜の点呼後、私の定位置にいると、山の方から、足音が聞こえる。
祠の方の道からだ。
学校が近いこともあり、守衛さんも巡回しているので、もしかしたら祠の方の道も見回りしてるのかもしれない。
足の長い草が生い茂る山の斜面からは、祠に続く道は見えない。足音だけが近づいてくる。
寮の屋上と、山の法肩は高さが同じぐらいで、距離は5mぐらいしか離れていない。
そして、足音は私の近くで止まった。
ガさ
ガさガさ
草をかき分ける音がする。
ガさ
ガさガさガさ
随分としつこくこちらに来ようとしているらしい
ガさガさ
ガさガさガさ
そして、かき分けた人の顔が見えた。
黒い。真っ黒。
普通なら寮に設置されている街頭の光で、知っている人であれば誰だか分かるぐらい。
なのに目を凝らしても真っ黒。目も鼻も口も分からない。着ている服もだ。
人のシルエットが存在している事しか分からなかった。
そんな生物が、草をかき分けてコッチに興味を向けている。
人ではないと頭が理解するのと同時に、その場から逃走した。心臓が今までに無いぐらい激しく鼓動を刻んでいて、手も足も、痺れるような感覚とともに、激しく震えていた。
私が状況を把握するまでは非常に時間を要したはず。
なのにその黒い人のようなものは、何も言わず、ただ草をかき分けた状況のまま動かないでいた。
これは高校の時の話だが、現実主義の私の中に、事実として、記憶されている話である。
祖父の死
特に関係があるかは分からないが、この部屋に住んでいる時に祖父が亡くなった。
黒い人は、近しい人の死や自分の死が近いと見えるらしい。
祖父は、病気を抱えていたので、関係は薄いと思う。
自分の死については、特に今のところ異常はないので、私のケースでは、迷信だったと言える。
番外編 カーナビの異常
家族で墓参りに行った際、祖父がいる時は寄っていた親戚の家があった。
墓から自宅までの間に親戚の家がある為、ついでに寄っていたのだ。
祖父が亡くなって最初の墓参り。
墓を綺麗にして帰宅途中、カーナビが道案内をし始める。
いつも通った道だ。ナビなんて必要ない。
家族も不思議がっていた。
ただ、目的地は、親戚の家になっていた。
まとめ
いかがだったでしょうか。今となっては真実は分かりません。誰かのいたずらだったのかもしれません。ただ、私の人生で金縛りになったのは、この部屋にいた半年の期間だけです。部屋替えの後次の日も、ピタッと金縛りにはならなくなりました。前後は1日もズレはありません。
金縛りは、ストレスが関係しているとも言いますが、それだったらもっとストレスを感じた時期はいくらでもあります。なので、自分に納得のいく説明が出来ない経験でした。
もし、共感できる方いらっしゃいましたら、コメントください。